GCP Professional Cloud Architectのケーススタディが読み解けない(泣)
そのお悩み解決します!
GCP Professional Cloud Architect認定資格を勉強している皆さん!
試験問題に出てくるケーススタディはもう読みましたか?
- 分からない用語だらけで、何が書いてあるか全然わからない。
- どのようなサービスが使用できるかよく分からない。
私の第一声です。同じように思った方も多いはず。
そこで、今回はケーススタディの1つである【EHR Healthcare】を構成図付きで解説します。
GCP Professional Cloud Architect認定資格を受験する方の参考になれば嬉しいです。
それではどうぞ!
ケーススタディとは
GCP Professional Cloud Architect認定試験ではケーススタディと呼ばれる、架空の会社をテーマにしたクラウド導入事例が引用されます。
このケーススタディのビジネス要件・技術要件に合わせて適切なサービスを選択する問題が出題されます。
試験中にケーススタディの内容を表示することができるため覚える必要はありませんが、事前に内容を理解しておくと、スムーズに適切なサービスを選択することができるようになりますよ!
それでは、さっそくケーススタディをみていきましょう。
ケーススタディ:EHR Healthcare
会社概要
EHR Healthcare は、医療業界に電子カルテ ソフトウェアを提供している大手企業です。 多国籍の医療機関、病院、保険会社に Software as a Service(SaaS) ソリューションを提供しています。
ケーススタディ: EHR Healthcare
会社概要から、EHR HealthcareはSaaSソリューションを提供している大手企業ということがわかります。
ソリューションのコンセプト
EHR Healthcare のビジネスは、医療業界と保険業界の急速な変化によって年々急成長を続けています。 そのため、環境をスケールさせ、障害復旧計画を調整し、 新しい継続的デプロイ機能を導入してソフトウェアをより頻繁に更新する必要が生じています。そこで、 現在のコロケーション施設を Google Cloud に置き換えることになりました。
ケーススタディ: EHR Healthcare
コンセプトからは現在オンプレにあるコロケーション施設をGCPに置き換えることで、これらを実現しようとしています。
・環境をスケーリング
・障害復旧計画を調整
・新しい継続的デプロイ機能を導入
既存の技術的環境
EHR のソフトウェアは現在、複数のコロケーション施設でホストされています。 それらのデータセンターのひとつで間もなくリース期間が終了します。
ケーススタディ: EHR Healthcare
顧客向けアプリケーションはウェブベースで、その多くは最近コンテナ化されており、Kubernetes クラスタのグループで実行されています。データの保存先にはリレーショナル データベースと NoSQL データベースが混在しています(MySQL、MS SQL Server、Redis、MongoDB)。
EHR は、保険会社とのファイルベースと API ベースのレガシーな統合システムをオンプレミスでいくつかホストしています。 これらのシステムは今後数年の間に置き換えられる予定です。現時点では、 これらのシステムをアップグレードしたり移行したりする計画はありません。
ユーザーの管理には Microsoft Active Directory が使用されています。 モニタリングには各種のオープンソース ツールが使用されています。 アラートはメールで送信されますが、たびたび無視されます。
急に文章が長くなって、構成がわからない。。
大丈夫!1つずつ整理すると、このような構成になるよ!
そして、このオンプレミスの構成をGCPで実現すると、このようなサービスに置き換えることができます。
ビジネス要件
・新しい保険会社のオンボーディングをできる限り迅速化する。
ケーススタディ: EHR Healthcare
・顧客向けのすべてのシステムで 99.9% 以上の可用性を実現する。
・システムのパフォーマンスと使用状況を一元的に可視化し、プロアクティブな対応を可能にする
・医療の動向に関する知見の提供能力を高めるすべてのユーザーのレイテンシを低減する。
・法令遵守を維持する。
・インフラストラクチャ管理費用を削減する。
・保険会社のデータに基づいて業界の動向を予測してレポートを生成する。
ここからが今回構成を変更していく要件になります。
要件毎に使用できるサービスを紹介していきますね。
・可用性とレイテンシーを低減することはユーザー エクスペリエンスの向上(オンボーディングの迅速化)へと繋がります。Cloud Load Balancing(グローバル外部 HTTP(S) ロードバランサ)で可用性を実現し、Cloud CDNでレイテンシーを低減することができます。
・Stack driverのモニタリングとロギングでパフォーマンスと使用状況の一元管理を行うことができます。
・BigQueryのMLによる機械学習と予測モデリングでデータの予測分析ができます。
・Cloud Data Loss Prevention(DLP)を使用することで機密性の高いデータを検出、分類、保護することができます。
・サーバレスやAutoScaleできるGCPサービス、プリエンプティブVMを使用することで費用の削減を行うことができます。
技術的要件
・保険会社への従来のインターフェースを維持し、オンプレミス システムとクラウド プロバイダの両方に接続できるようにする。
ケーススタディ: EHR Healthcare
・コンテナベースの顧客向けアプリケーションを、一貫した方法で管理できるようにする。
・オンプレミス システムと Google Cloud の間に安全かつ高速な接続を提供する。
・一貫性のあるロギング、ログの保持、モニタリング、アラートの機能を提供する。
・複数のコンテナベース環境を維持、管理する。
・環境のスケーリングとプロビジョニングを動的に行う。
・新しい保険会社からデータを取り込んで処理するためのインターフェースを作成する。
・ApigeeとCloudEndpointでオンプレとGCPの両環境への接続を維持することができます。
・AnthosでオンプレとGCPのハイブリッド環境を一貫した方法で管理することができます。
・Dedicated Interconnectで安全かつ高速な接続を実現することができます。
どのサービスで接続するかは試験問題に出る確率が高いです!
このフローチャート図を頭の中に入れておきましょう!
・ビジネス要件③と同様にStack driverのモニタリングとロギングでパフォーマンスと使用状況の一元管理を行うことができます。
・CI/CD、Terraform、Deployment Managerで環境の維持や管理を行うことができます。
・Cloud Pub/Sub、Dataflow、ストレージ(BigQueryやBigTable)を組み合わせることでデータの取り込みから処理までのインターフェースを作成することができます。
経営陣のメッセージ
当社のオンプレミス戦略は長年にわたって成功を収めてきましたが、 異なるシステムを扱うチームのトレーニングや、似ているが相互に分離された環境の管理、 そしてサービス停止への対応に多くの時間と費用がかかります。こうした停止の多くは、 システムの構成ミスやトラフィックの急増に対応できないキャパシティ、 一貫性のないモニタリング手法を原因としています。そこで当社では、Google Cloud を採用して、 スケーラブルで耐障害性に優れたプラットフォームを活用したいと考えています。これにより、 複数の環境をシームレスにつなぎ、一貫性のある安定したユーザー エクスペリエンスを提供して、 今後の成長に備えることができます。
ケーススタディ: EHR Healthcare
最後の経営陣のメッセージでは、現在の課題とGCPを採用して実現したいことが記載されています。内容はソリューションのコンセプトとほぼ同様なので、読み飛ばしても問題ありません。
最終的には、このような構成図でまとめることができます。
まとめ:ケーススタディを把握して、合格を掴もう!
今回はGCP Professional Cloud Architect認定資格のケーススタディの回答例【EHR Healthcare】
本番試験では、ケーススタディの内容を表示することができるため覚える必要はありませんが、内容を理解しておくと、スムーズに適切なサービスを選択することができるようになりますよ。
本記事がGCP Professional Cloud Architect認定資格を受講する方の参考になれば嬉しいです。
それでは、これからも一緒に学んで、自己価値を高めていきましょう~!
最後まで、お読み頂きありがとうございました!
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